VTuberの探し方は、探し終わるためにある

「VTuber 探し方」で調べると、手段はいくらでも出てきます。切り抜きから入る。一覧サイトで絞る。 ハッシュタグを追う。知っている人のコラボから広げる。どれも、ちゃんと働く道具です。

ひととおり試して、それでも誰にも決まらなかった。開いたタブだけが増えて、名前をいくつか覚えて、 その日が終わった。もしそういう終わり方をしたのなら、根気が足りなかったわけでも、 探し方が下手だったわけでもありません。手にしていた道具に、終わり方が書かれていなかっただけです。

Vたんのひとこと

腕が悪いのではない。終わらぬ道具で、終わらせようとしていただけだよ。

その道具は、どうなったら終わるのか

探し方には、終わりの条件が最初から書いてあるものと、書いていないものがあります。

書いていないほうは、こう動きます。開くと何かが出てくる。良さそうな人が出てくることもある。 もう一度開くと、また何かが出てくる。この道具が止まるのは、あなたが飽きたときか、 寝る時間になったときです。道具の側に、止まる理由がありません。

書いてあるほうは、始める前から「どうなったら終わりか」が決まっています。 終わりに一人が残ったら。合わないという結果が出たら。決まりが先にあるから、 その回には閉じ方があります。

終わらないほうが悪い道具だ、という話ではありません。何も決めずに眺めていたい夜には、 終わらない道具のほうが向いています。困るのは、今日は決めたいと思って座ったのに、終わらないほうの道具を握っていたときだけです。

「見つける」と「決める」は、別の仕事

冒頭に並べた手段は、どれも「見つける」ほうの技術です。見つける仕事は、 知らなかった名前に出会えたときに成功します。決める仕事は、最後にひとりが残ったときにしか成功しません。

同じ「探す」という言葉で呼ばれていますが、成功の形が逆を向いています。だから、 見つけるのが上手くなっても、決めるほうは一歩も進まないことがあります。 手段を全部試したのに決まらなかったのは、たぶんこれです。

候補が集まったあと、そこから先で何が起きるかは初心者が最初の1人を選ぶ方法に書きました。

手段ではなく、役目で見る

手段の数を覚えるより、役目で畳んでしまうほうが早いです。この記事では、役目を三つに分けて見ます。 たいていの手段はこの三つのどれかとして使えて、終わり方がそれぞれ違います。

偶然に会うための道具。ハッシュタグ、おすすめ欄、いま配信中の一覧、流れてくる切り抜き。終わりはありません。 かわりに、探していない日にも働いてくれます。今日決めたい人が握る道具ではない、というだけです。

条件で絞るための道具。一覧サイト、データベース、検索窓。これは、条件が自分の感覚と噛み合ったところで終わります。 噛み合わなければ、いくら絞っても終わりません。たとえば「落ち着いた声」という項目があったとして、 それが低い声のことなのか、ゆっくり話すことなのか、急に大きな声を出さないことなのかは、 項目一つでは分かれません。自分の言う落ち着きと、その項目の落ち着きが同じものかどうかは、 選んで、聞いてみるまで分かりません。つまりこの道具は、二つの中間にあります。 終わりの条件は書いてある。ただ、その条件が自分の感覚と噛み合わない日には、 終わらない道具と同じ顔になります。条件そのものの立て方は人気順では自分の推しが見つからない理由に整理してあります。

一度、決めてもらうための道具。一人だけ返してくる診断やおすすめ機能。詳しい人に「一人だけ挙げるなら?」と頼むのもここです。 終わりに一人が残ります。かわりに、外れたときの戻り道が要ります。

終わる道具には、間違える余地が要る

決めてもらう道具の弱点は、はっきりしています。出てきた一人が、合わなかったときです。

ここで「では一覧からどうぞ」と戻されると、その道具は終わらない道具に変わります。一度引き受けてもらったはずの「決める」が、そっくり返ってくるからです。 終わりのある道具かどうかは、当たったときではなく、外れたときの振る舞いに出ます。

Vたんのひとこと

「では一覧からどうぞ」と返されたら、同じ仕事を二度しておるのじゃ。

外れたあと、次の一人が出てくるか。出てくるとして、そのために何を聞かれるか。 決めてもらう道具なら、手に取る前に見ておくのはこの二つで足ります。 条件で絞る道具なら、見ておくのは一つ——その条件の言葉が、 自分の感覚の言葉と同じかどうかです。

一度、決めてもらう側に回ってみる

V探は、「終わりが書いてある」側の道具として作りました。人物名は入力せず、 最初に「男性から探す/女性から探す/こだわらない」を選んだら、あとは場面を思い浮かべる質問と、 声の聞き比べ・2枚の絵の見比べ。候補一覧もランキングも出さず、終わりに残るのは実在する1人だけです。 その人を初めて見るための公式動画も1本添えます(用意できていない人もいます)。

外れたときの戻り道も決めてあります。結果の画面で「うーん、違うかも」を選ぶと、 どこが違ったかを2問だけ聞いて、次の1人を出します。一覧には戻しません。

出てきた一人の、どの動画から見るかで迷ったら切り抜き・歌・ゲーム・雑談、最初にどれを見る?へどうぞ。

今日は、決めに来たのか、増やしに来たのか

探し方を選ぶ前に、決めておくとよいことが一つだけあります。今日は決めに来たのか、 それとも増やしに来たのか。

増やしに来た日なら、終わらない道具でかまいません。眺めて、名前を覚えて、閉じる。それで足りています。 決めに来た日は、終わりが書いてある道具を選ぶ。そのうえで、外れたときにどこへ返されるかを確かめておく。

探し方を全部覚える必要はありません。いま握っている道具に終わりが書いてあるか、それだけで、 今日の一時間の行き先が変わります。

Vたんのひとこと

わらわが探すのは、そなたが探し終わるため。見つけ続けるだけなら、道具はもう足りているよ。

一度だけ、決めてもらう側になってみる(無料・登録なし)